エンベデッドビジョンの未来を見据える
画像処理はこれまですべてソフトウェアによって処理されてきましたが、プログラマブルロジックを搭載した SoC によって「All Programmable」環境を実現できます。ソフトウェアのボトルネックは高性能プログラマブルロジックによって解消され、迅速なアップグレードで求められる柔軟な再構成環境が保持されます。All Programmable ソリューションは、使用する必要があるエンベデッドビジョンにかかわらず、簡単にカスタマイズできます。
低電力、高効率のマシンに、周囲の環境を視認、感知、そして即応する能力を提供でき、システムを差別化するまたとない機会がもたらされます。しかし、設計者による次世代アーキテクチャの構築および運用方法では、高い性能が求められたり、プログラミング環境が複雑になったり、デザインサイクルの短縮化が必要になったりなど、いくつもの課題が発生します。
UltraZ AD (AD/ADAS開発)プラットホーム
UltraZ ADは、自動運転向け / 自律制御向けの組込み製品をターゲットとしたディープラーニング開発プラットフォームです。本ボードには、ザイリンクス Zynq® UltraScale+™ MPSoC デバイスを2チップ搭載しており、それぞれに物体認識、空間認識、経路探索アルゴリズムを実装することで実車での自動運転評価や、自律制御ロボットへの組込みに最適なプラットフォームとなっています。
XCZU11EG/XCZU7EVに搭載された大容量(288KB)ULTRA RAM及び広帯域 DDR4 SDRAM(w/ECC)により、高速応答可能なニューラルネットワーク画像処理アルゴリズム開発を容易にします。XCZU7EVを搭載したUltraZ ADは、オンチップにH.264/265 Video Encoder/Decoderを搭載しており、4K/2K 60fpsビデオストリーム のコーデックが可能です。
UltraZ ADは次世代の高性能ビジョンセンサ・インタフェースを考慮し、FMC HPCコネクタを2ポート搭載、車両周囲環境の高解像度・高速キャプチャに必要なインタフェースを提供します。また、車載インタフェース、PCなどの評価システムとの接続性を考慮して、業界標準のPCIe Gen3.0 x4 lane、USB3.0、10/100/1000Mbps Ethernet、 CAN2.0B、HDMIを複数搭載、幅広い評価ニーズに柔軟に対応します。
CoaXpress 版ソリューション
産業用カメラインターフェースCoaXpress V1.1準拠のIPコアは同軸ケーブルを使用し、1本あたり5Gbps、4本のケーブルを用いることで20Gbpsの性能を発揮します。ケーブルは数十~100m以上伸ばせるので、カメラ設置場所から映像取り込み用PCを離すことができ、機器設置自由度が向上します。FPGAに於いては CoaXpress規格の高速な処理が必要な部分をハードウェア化、コントロールパケット等の低速だがカスタマイズが必要な部分をMicroblaze等のソフトコアCPUで実装することにより、高い柔軟性と実装の容易さを両立しています。