アナログ設計で考慮すべきは、ベストインクラスであるかということだけでしょうか?

設計に関して考える際、製品ラインの断然トップにあるものを探し出すのは容易です。「ベスト」と考える部分が何であるにせよ、それは、おそらくあなたのデザインにとってもっとも説得力のあるものではないでしょうか?
その考え方にこそ問題があるのです
ベストが意味するところは、最も強力、最も新しい、もしくは、最も安価、であることがしばしばですが、そこでは、相互運用性、効率、柔軟性が考慮されていません。
「最先端の」や「ベスト」という言葉を頼りにするのは簡単で、これらに配慮するのも大事ではありますが、具体的な設計のために部品を選択する際、考慮すべき事項は他にもあります。事実、設計においてもっとも重要なことの一つがしばしば忘れられているのです。それは、これら各クラスのベストな部品の特色を適切に組み合わせることです。
現在のデザインサイクルでは相互運用に関する課題が増加しています。
エンジニアと開発者は、機能の組み合わせのみならず価格の見地からも様々な機能について検討していかなければならないわけですから、これを一言でくくってしまえるような言葉はありません。
最重要事項を考えてみましょう。設計エンジニアが必要なものは何でしょうか?電圧との関連になると、SWaPニーズ(サイズ、重量および使用電力の削減)を考え電力使用量を下げる決定をするのは容易です。しかしこれは、医療、セキュリティ分野の製品にとって重要な精度を犠牲にすることになります。この場合には、必要な精度を確保するために適正なレベルの電力が必要です。
必要な特性の正しい組み合わせが、使用されるデバイスの利便性を最大化します。設計者は、ひとつの機能のために他の機能を犠牲にすることはしない、むしろ、してはならないのです。それよりも、ベストな結果を可能にする組合せや、オプションの絶妙なバランスの可能性があるはずなのです。
機能の適正な組合せはアナログ技術にどのように影響するのでしょうか
機能の正しい組み合わせが革新に与える影響は、アナログ技術開発の分野に見ることができます。
デザインサイクルの短縮化と技術の複雑化の高まりがこれまで以上に製品開発プロセスを難しくしている状況は自明のとおりです。したがってアナログ技術に依存する次世代システムの開発がこの状況に陥るのは当然のことと言えるでしょう。
しかしパフォーマンスの向上、小型化と革新的な能力のバランスをとるためには、もっとも強力なLDO(低損失型リニアレギュレータ)を必要とするのではなく、他のすべての要素と良好に作動できるものが必要なのです。設計者が要求すべきなのは、単に強力で信頼性があるだけではない以下のようなアナログソリューションなのです:
- 低出力ソリューションのために最適化された効率的なパワーIC
- 測定のための理想的な高精度センサシグナルコンディショナーおよびコンバーターIC
- 回路内または遠隔コミュニケーション用の強固な有線/無線接続とインターフェースIC
- システム環境をスクリーニングし維持する高信頼性保護デバイス
しかし将来性のある革新的な製品を確実に得るためには、効率的な電力、精度、高耐久性、高信頼性保護を提供するにこれらの部品が一つ一つを欠けることなく必要とされているのです。
その実現のための技術: 主要製品アプリケーションダイヤグラム
たとえば、 Maximの KEYPADは これらの適正な組合せをブロックダイヤグラムによって表示しデザインを一歩前進させることを可能にします。自動車、通信、コンシューマー製品、ファクトリーオートメーション、FPGA電力、産業、医療、モーター制御、センサーインターフェースならびにテストと測定などのアプリケーションにわたる100以上のダイヤグラムによって、設計者は容易に利用できる製品セレクターにアクセスすることができ、これによって保護の信頼性を損なわずに低電力を確実に実現できます。
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