アヴネット、産業オートメーションとスマートな未来を実現する多機能ロボットを推進

科学技術の最前線に立つ多機能ロボット(Polyfunctional Robots)は、産業や生活のあらゆる場面で重要な役割を果たしてきています。このようなロボットは、複数の作業をこなせるだけでなく、単一の作業しか実行できない専用ロボットを置き換えつつあり、効率と生産性を向上させています。ガートナー社によると、2030年までに人間の80%がスマート・ロボットと日常的に関わるようになると予測しています(現在は10%未満)。
ロボット構築システムにおいて、モーターは最重要コンポーネントであり、移動と制御を担い、非常に複雑な医療手術まで実行することができます。ロボットの精度、速度、その他重要な性能は、選定されるモーターとドライブソリューションによって大きく左右されます。
多機能ロボットは多種多様な複合作業を実行する必要があるため、十分な稼働時間を確保するために優れた電力効率が求められています。また、さまざまな作業をシームレスに切り替えなければならないため、より高いスマート性が必要になります。さらに、こなせる作業が多くても、それがゆえにサイズを大きく設計することもできないことから、高度な統合性が必要不可欠です。これらのニーズに合わせて、ロボットの実行システム機能の中核となるモータードライブ技術も、電力効率、スマート性、統合性などの面において最高のパフォーマンスを示さなければいけません。
以上を踏まえて、多機能ロボットが優れた性能と作業実行能力を発揮するためには、卓越したモータードライブソリューションの採用が非常に重要であることが分かります。アヴネットはモータードライブ分野において、革新的なソリューションを提供し、業界のベストプラクティスを実践しています。部品供給、統合設計能力、製品革新と研究開発、カスタマイズされたサービスを顧客に提供できるため、モータードライブと制御に関する製品を迅速に開発・展開することができます。
アヴネットは、モーター制御やロボットシステム全体のパフォーマンス向上において、以下のような優れたソリューションを数多く提供しています。
- 信頼性と効率性に優れたモーター制御を実現
産業およびIoT市場では、システム内で高精度と信頼性を維持できる、より安全で効率的なモーター制御ソリューションが求められています。アヴネットによるRT1021サーボモーター制御ソリューションは、NXPの高度なArm® Cortex®-M7プロセッサーを採用しており、高いCPU性能とリアルタイム応答を実現します。RAMK060磁気エンコーダと組み合わせることで、RT1021サーボモーター制御はロボットアームの位置を検出し、機械角の位置を高精度の電気信号に変換できるため、高性能なアプリケーションシナリオに最適です。 - FOCアルゴリズムを用いたサーボモーター制御
サーボモーターコントローラーは、モーターシャフトに正確な角度位置決めを提供し、スマート生産において非常に重要な役割を果たします。アヴネットのSTM32サーボモーターコントローラーソリューションには、高効率、高信頼性、低ノイズのサーボ位置制御を実現できるFOCアルゴリズムが搭載されています。 - FPGAロジックで実現されるモーター制御
Avnetの包括的なプラットフォームには、エンコーダとFPGA実装のセンサレス磁界方向制御が含まれており、高効率、高精度、高速応答を提供するため、モーター制御は完全にFPGAロジックで実現されます。 - モータードライブと自律移動ロボットセンサーネットワークのシームレスな統合
アヴネットは自律移動ロボット(AMR)の設計において、自己位置推定と環境地図作成の同時実行(SLAM)アルゴリズムを利用し、センサーデータを用いてロボットの周辺環境のマップを作成します。センサーネットワークは、視覚、光学、音のセンサーを使用して障害物の検知と回避を可能にし、正しい方向と安全を確保します。これらのプロセスを通じて、モータードライブシステムはセンサーネットワークの認識、判断、意思決定と完璧に連携し、AMRロボットの動作と速度をより適切に監視・制御します。 - ロボットのパフォーマンスを大幅に向上させるツールとプラットフォームの統合
アヴネットは、Ultra 96-V2を公式ROS(ロボットオペレーティングシステム)標準プラットフォームロボットTurtleBot3に統合しました。TurtleBot3のコア技術は、SLAM(自己位置推定と環境地図作成の同時実行)、ナビゲーション、制御であり、自律型セキュリティロボットや家庭用サービスロボットのアプリケーションに非常に適しています。アヴネットのUltra 96-V2は、AMD SDSoCとVivado HLSツールを使用して、AMDプログラマブルロジック内のSLAMアルゴリズムの計算集約的な部分を高速化し、ハードウェアアクセラレータのROS抽象化レイヤーを介してその部分にアクセスします。Ultra 96-V2はTurtleBot3を統合することで、ロボットのパフォーマンスを大幅に引き上げます。
結論として、高い電力効率、スマート性および統合性は、モータードライブ技術革新の目指すべき方向性となっています。アヴネットは、この分野における技術とサービス水準を引き続き改善し、多機能ロボットの開発と応用を推進することで、産業オートメーションとスマートな未来の実現に貢献していきます。歩みを止めない技術進歩を見据え、多機能ロボットが将来の産業や日常生活でますます重要な役割を果たすようになるでしょう。
